華麗なる手しごと
火焔型土器
縄文時代のいちばんの特徴は、土器と言って良いかもしれません。
なかでも「火焔型土器」は、よく知られていて、見る人を惹きつけます。
写真で見ても、その装飾の迫力に存在感を感じますが、博物館などで見る実物は、ひとつひとつが華麗です。
岡本太郎さんが、この土器に美を発見して驚いたというエピソードがありますが、そのくらい優れたモノづくりができる「詠み人知らず」のような人々が暮らしていたのだと想像します。
最近では、土器の線状の意匠は「水」つまり「海や湖の波と川の流れ」を表していることがわかったという学説があったり、それらは当時の「文字」だったのではないかと言われていたりするようです。
「水」の説が正しければ、岡本太郎さんが火焔型土器は「深海のイメージだ」と話したとされるエピソードにもつながりますが、個人的には、「縄文の文字」であれば面白いと思うのです。
タイムマシンでもなければ、確かなことはわかりませんね。
何しろ、この土器に縄目文様があることから縄文土器と名付けられ、縄文土器が使われた時代だから縄文時代と見分けられているのですから、やはりこの時代の象徴的な道具だと思います。
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